心細きさまにておは 130

2021-01-0401 桐壺01章~10章,なり(断),

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第9章04

心細きさまにておはしますに ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ といとねむごろに聞こえさせたまふ

こころ-ぼそき/さま/にて/おはします/に ただ/わが/をむなみこ-たち/の/おなじ/つら/に/おもひ/きこエ/む と/いと/ねむごろ/に/きこエさせ/たまふ

エ:や行の「え」

四の宮が心細い気持ちでいらっしゃったところ、「ただわたしの娘たちと同じ皇女の列に加わらせていただきたくて」と帝は大層心を込めてお誘いになる。

物語の深部を支える重要語句へのアプローチ

同じ列:先帝と一院の関係

藤壺は先帝の娘で皇族の血を引いている。光源氏の父帝は一院の子とされていて、一院と先帝の系譜関係ははっきりしない。「同じ列に」考えてほしいということは、現在、皇女と認められていないことになり、先帝と一院とは別系統の皇統であったようだ。

桐壺 注釈 第9章04

心細き 01-130

後見がないことを痛感する。

いとねむごろに聞こえさせたまふ 01-130

「ねむごろに聞こえさせたまひけり/01-128」にもあった。三度あれば三顧の礼となるが、続く文では後見たちの勧めという形をとる。

附録:耳からの情報処理(語りの対象 & 構造型)

語りの対象:藤壺の宮皇女の身分

心細きさまにておはしますに》A
四の宮が心細い気持ちでいらっしゃったところ、


ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ といとねむごろに聞こえさせたまふ》B
ただわたしの娘たちと同じ皇女の列に加わらせていただきたくて と帝は大層心を込めてお誘いになる。

直列型:A<B:A<B

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

大構造(に…と…聞こえさせたまふ/二次

〈[姫宮]〉心細きさまにておはします ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ 〈[帝]〉いとねむごろに聞こえさせたまふ

主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

係り受け&主語述語

「心細きさまにておはしますに」→「といとねむごろに聞こえさせたまふ」

附録

助詞の識別/助動詞:

心細きさまおはします ただわ女皇女たち同じ列思ひきこえ いとねむごろに聞こえさせたまふ

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別:

心細きさまに ておはしますに ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ といとねむごろに聞こえさせたまふ

尊敬語 謙譲語 丁寧語

2021-01-0401 桐壺01章~10章,なり(断),

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