藤壺と聞こゆ    132

2020-09-11☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第9章06

藤壺と聞こゆ

ふぢつぼ/と/きこゆ

藤壺と申し上げる。

桐壺 注釈 第9章06

藤壺 01-132

藤壺は清涼殿の北にある飛景舎(ひげいしゃ)のことで、藤が植えられていることから藤壺の異称を持ち、宮もその名で呼ばれた。

聞こゆ 01-132

文中にないがこの文の主語は宮中の人々で、「聞こゆ」は「言ふ」の謙譲語。「言ふ」の動作対象である藤壺の宮に対する敬意表現である。桐壺更衣の場合には「御局は桐壺なり/01-015」と表現されていた。ここでは局の名前の紹介のため、名乗り表現ではないとも考えられるが、生前に桐壺の名が出るのはこの箇所のみであり、この部分を名乗りでないとするなら、生前名乗りのないままであったことになる。いずれにしろ、扱いのうえで藤壺の宮とは好対照をなす。

語りの対象&構造型

対象:

藤壺と聞こゆ》A
藤壺と申し上げる。

直列型:A:A

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:と聞こゆ/一次

〈[世人]〉藤壺と聞こゆ

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

附録

助詞の識別

藤壺聞こゆ

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

藤壺と聞こゆ

尊敬語 謙譲語 丁寧語