いづれの御時にか 原文・読み・意味/桐壺第1章01
いづれの御時にか 女御更衣あまたさぶらひたまひけるなかに いとやむごとなき際にはあらぬが すぐれて時めきたまふ ありけり
いづれ/の/おほむ-とき/に/か にようご/かうい/あまた/さぶらひ/たまひ/ける/なか/に いと/やむごとなき/きは/に/は/あら/ぬ/が すぐれて/ときめき/たまふ あり/けり
いづれの御代とも申しかねますが、女御更衣があまた宮仕えなさっているなかに、取り立てて高貴ではないお方が、今を時めき帝の寵愛をひと際お集めになっておられました。
いづれの御時にか 大構造(に…ありけり/三次)& 係り受け
/いづれの御時にか/ 〈女御更衣〉あまたさぶらひたまひけるなかに いとやむごとなき際にはあらぬ〈〈[更衣]〉が すぐれて時めきたまふ〉 ありけり
〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]: 補 /: 挿入 @・@・@・@:分岐
「いづれの御時にか」:挿入(「にか」の後ろの省略語を考えることになる)
「いとやむごとなき際にはあらぬがすぐれて時めきたまふ」(AがB連体形):「が」は主格。ただし通例「が」は同格とする(「同格ってなんだ/01-002」参照)
「すぐれて時めきたまふ」「ありけり」:主語・述語