ときめき・時めき/ときめく・時めく 01-001

「時」は好時節、「めく」は視覚・聴覚に訴える。全体として好時節が到来したようにはたからは見えるとの意味である。男性社会なら取り立てられて地位が上がるなど、後宮であれば帝の寵愛を集める、とある。自分を超える存在に取り立てられて、予期せぬ ...
じやうずめかしけれど・じょうずめかしけれど・上衆めかしけれど・上衆めく・じやうずめく 01-011

身分が高い人のように傍からは見えながら。
おぼえいとやむごとなく上衆めかしけれど わりなくまつはさせたまふあまりに さるべき御遊びの折々何事にもゆゑある事のふしぶしにはまづ参う上らせたまふ ある時には大殿籠もり過ぐしてやが ...
みぐしあげのてうどめくもの・みぐしあげのちょうどめくもの・御髪上げの調度めく物 01-078

白楽天の「長恨歌」では、亡き楊貴妃の魂のありかを訪ねて道士が使わされるが、そこで楊貴妃の形見に金の釵(かんざし)を受け取る。それにならったもの。
をかしき御贈り物などあるべき折にもあらねば ただかの御形見にとて かかる用も ...
なまめかしう 01-117

未成熟の美
御方々も隠れたまはず 今よりなまめかしう恥づかしげにおはすれば いとをかしううちとけぬ遊び種に 誰れも誰れも思ひきこえたまへり
他の夫人方もお隠れにならず、今から気が引けるほどの気品を備えておいでで ...
うらめしきをりをり 02-012

相手の不実を恨む手紙。左馬頭の語る指を喰う女の先触れになっている。「(言=事)構造」。
そのうちとけてかたはらいたしと思されむこそゆかしけれ おしなべたるおほかたのは 数ならねど程々につけて書き交はしつつも見はべりなむ お ...