もの・物– tax –
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ものしたまひ ものしたまふ 02-118
いらっしゃる。 これに足らずまたさし過ぎたることなくものしたまひけるかな とありがたきにも いとど胸ふたがる 「左馬頭の論に不足もせず、また行過ぎることもなくいらっしゃることだな」と、たぐいない人だと思うにつけ、ますます胸がふさがる。 -
ものしき 物しき ものし 物し 02-117
ひどい不快感。 歌詠むと思へる人の やがて歌にまつはれ をかしき古言をも初めより取り込みつつ すさまじき折々 詠みかけたるこそ ものしきことなれ 返しせねば情けなし えせざらむ人ははしたなからむ 歌詠みを任ずる女性が、ついつい歌にとりつか... -
ものゑんじすべきにもあらず もの怨じすべきにもあらず ものえんじすべきにもあらず 02-115
左馬頭が語った「指を喰う女」を意識して、そのような女ではない。 ふすぶるにやと をこがましくも また よきふしなりとも思ひたまふるに このさかし人はた 軽々しきもの怨じすべきにもあらず 世の道理を思ひとりて恨みざりけり 焼いているのかと滑... -
もののたより 物の便り ものの便り 02-115
ある避けられない事情、多くは法事を指す。「もののたより」は源氏物語で六例あるが、あきらかに法事を指す例が半数を数える。「もの」は動かせないものの形容、あるいは霊。 さて いと久しくまからざりしに もののたよりに立ち寄りてはべれば 常のうち... -
わりなくくるしきものとおもひたりしかば わりなく苦しきものと思ひたりしかば わりなくくるしきものとおもいたりしかば わりなく苦しきものと思いたりしかば 02-110
「わりなく」は打開策がなく苦しむ状態。それほどまでにつらいと思っていたのでの意味。後に、そうは見せず等が省略されている。 うち払ふ袖も露けき常夏に あらし吹きそふ秋も来にけり とはかなげに言ひなして まめまめしく恨みたるさまも見えず 涙を...