もの・物– tax –
-
わすれぬもの 忘れぬもの 忘れぬ物 02-108
「もの」は、軽蔑の対象でなく、確たる存在、不動の存在のニュアンスを帯びる。 いと忍びて見そめたりし人の さても見つべかりしけはひなりしかば ながらふべきものとしも思ひたまへざりしかど 馴れゆくままにあはれとおぼえしかば 絶え絶え忘れぬもの... -
ものげなき ものげなし 02-096
何ほどのものでもない。「もの」のようなどっしりとした存在感がない。 すこしうち笑ひて よろづに見立てなく ものげなきほどを見過ぐして 人数なる世もやと待つ方は いとのどかに思ひなされて 心やましくもあらず つらき心を忍びて 思ひ直らむ折を... -
ものゑんじ ものえんじ もの怨じ 物怨じ 02-094
はげしい嫉妬。「もの」は左馬頭の理解を超え、意思疎通できない感覚。 よるべとは思ひながら さうざうしくて とかく紛れはべりしを もの怨じをいたくしはべりしかば 心づきなく いとかからでおいらかならましかばと思ひつつ あまりいと許しなく疑ひ... -
まことのもののじやうずは まことの物の上手は まことのもののじょうずは 02-086
真の評価の定まった名人は。物は動くことがない状態の形容。 木の道の匠のよろづの物を心にまかせて作り出だすも 臨時のもてあそび物の その物と跡も定まらぬは そばつきさればみたるも げにかうもしつべかりけりと 時につけつつさまを変へて 今めか... -
さだまれるやうあるもの 定まれるやうある物 さだむ 定む 02-086
「跡も定まらぬ」の反対で、定まった型がある品物。 木の道の匠のよろづの物を心にまかせて作り出だすも 臨時のもてあそび物の その物と跡も定まらぬは そばつきさればみたるも げにかうもしつべかりけりと 時につけつつさまを変へて 今めかしきに目...