もの・物– tax –
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ものし ものす 01-061
様々な動詞の代わりに使用する。ここでは、参内をすすめる、おぼめかし表現。 ほど経ばすこしうち紛るることもやと 待ち過ぐす月日に添へていと忍びがたきは わりなきわざになむ いはけなき人をいかにと思ひやりつつ もろともに育まぬおぼつかなさを ... -
ものおもうたまへしらぬ ものおもうたまえしらぬ もの思うたまへ知らぬ 01-057
「もの」は世情。自分の守備範囲にない点で「もの」と言い表されている。世情に疎い身ながら。「たまへ」は自分の動作「思ひ知らぬ」についているので謙譲語。謙譲語の「たまふ」は、会話文や手紙文で用いられ、地の文では用いない。そのため、丁寧語と考... -
こころことなるもののね 心ことなる物の音 心異なる物の音 心異なるものの音 心ことなるものの音 01-052
人と異なる楽器の音色。掻き鳴らしとあるので、琵琶や琴の類であろう。言葉がささやきであるのに対して、選ばれた動詞から情感が籠もっている様子がうかがえる。「ことなる」「ことなりし」とあり、桐壺更衣は特別で、他に替え難い思いが強い。 かうやうの... -
ものおもひしりたまふ ものおもいしりたまう もの思ひ知りたまふ もの思い知り給う 01-043
「ものの心知りたまふ人/01-023」が「ものの本質を見抜く力がある人」即ち、政治の中枢で活躍している公卿たちであったが、ここはそれとは別で、ものごとを感情に左右されずに理解できる人たち。この「もの」は客観的事実で、本来人の情に左右されないはず... -
ものしたまふ ものしたまう 物し給ふ 物し給う ものし給ふ ものし給う 01-028
じっとがまんしている。「ものす」はここでは「居る」の言い換えだが、すでに存在が消えかかっていることから、その場に(この世の存在として)「居る」という表現を避け、より一般的な言葉を使用したのだろう。 いとにほひやかにうつくしげなる人の いた...