ものおもひしりたまふ ものおもいしりたまう もの思ひ知りたまふ もの思い知り給う 01-043

2021-04-13

「ものの心知りたまふ人/01-023」が「ものの本質を見抜く力がある人」即ち、政治の中枢で活躍している公卿たちであったが、ここはそれとは別で、ものごとを感情に左右されずに理解できる人たち。この「もの」は客観的事実で、本来人の情に左右されないはずだが、利己的な感情から歪めて見てしまうものだが、そうでない人たちがいたことになる。具体的には、桐壺更衣の様子や顔を見ることができ、敬語が使われていることから、桐壺更衣を敵視せず、中立の立場にあった女御たち。


もの思ひ知りたまふは 様容貌などのめでたかりしこと 心ばせのなだらかにめやすく憎みがたかりしことなど 今ぞ思し出づる さま悪しき御もてなしゆゑこそ すげなう嫉みたまひしか

ものごとをしっかりと判断なさる女御方は、姿や顔立ちの美しかったこと、気立てが穏やかで欠点がなく憎めなかったことなどを今になって懐かしく思い出しになった。正視に耐えない帝のご寵愛ゆえ心なくそねんだりもされたのだろうか。

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