あまた 01-001

余りと同根。余るくらい多く。表舞台で日の目を見る女房と、裏舞台にいて日の目を見ない女房がいることを暗示させる。呪いなどの手を汚す仕事は、この裏舞台にいる女房たち。
いづれの御時にか 女御更衣あまたさぶらひたまひけるなかに ...
やむごとなき・やんごとなき/やむごとなし・やんごとなし 01-001

止むことがないの原義で、この上なく高貴な。
いづれの御時にか 女御更衣あまたさぶらひたまひけるなかに いとやむごとなき際にはあらぬが すぐれて時めきたまふ ありけり
いづれの御代とも申しかねますが、女御更衣があ ...
きは・きわ・際01-001

筋と筋の境目、それがはっきりしているのが「際立つ」。ここでは、区別がはっきりしている身分をいう。
いづれの御時にか 女御更衣あまたさぶらひたまひけるなかに いとやむごとなき際にはあらぬが すぐれて時めきたまふ ありけり
すぐれて・優れて・すぐる・優る・勝る 01-001

人に優れて。ひときわ。比較級で述べられているが、文脈上は最上級と考えてよく、一身に。
いづれの御時にか 女御更衣あまたさぶらひたまひけるなかに いとやむごとなき際にはあらぬが すぐれて時めきたまふ ありけり
い ...
はじめより・初めより 01-002

宮仕えを開始した当初から。時間のみならず、端から入内の目的がこうだの意味でもある。
はじめより 我はと思ひあがりたまへる御方々 めざましきものにおとしめ嫉みたまふ
入内当初より我こそ正妻だと気負っておいでの女御 ...