きこえつけたまへれば 01-138

2021-01-14D:古典一般に見られる語彙

帝が藤壺にお願い申されておられたので。


主上も限りなき御思ひどちにて な疎みたまひそ あやしくよそへきこえつべき心地なむする なめしと思さでらうたくしたまへ つらつきまみなどはいとよう似たりしゆゑ かよひて見えたまふも似げなからずなむ など聞こえつけたまへれば 幼心地にも はかなき花紅葉につけても 心ざしを見えたてまつる

帝にしても限りなく愛しい同士の二人なので、疎んではなりませんよ。あの子は不思議と母になぞらえたい気持ちでいるのです。無礼だとお思いにならずかわいがってあげなさい。顔立ちまなざしなど母はとてもよく似ていたので、あなたが母に見えるのも無理からぬことでなど、藤壺の宮にお頼み申し上げておられたので、幼な心にも桜や紅葉などちょっとした機会にこと寄せお慕いしているお気持ちをお示し申しあげるのでした。

2021-01-14D:古典一般に見られる語彙

Posted by 管理者