こころえずおほせらる 02-037

真意を得ない、ひねくれた受け取り方をなさいますねとの意味。
すべて にぎははしきによるべきななり とて 笑ひたまふを 異人の言はむやうに 心得ず仰せらると 中将憎む
(光源氏)何でも富んでることを基準にすべきみ ...
かきえたる 02-089

うまく書けているのは。
手を書きたるにも 深きことはなくて ここかしこの点長に走り書き そこはかとなく気色ばめるは うち見るにかどかどしく気色だちたれど なほまことの筋をこまやかに書き得たるは うはべの筆消えて見ゆれど 今 ...
おもうたまへえて 02-090

経験からそのように思うようになった。その経験は次に紹介される指を噛む女との恋愛。
はかなきことだにかくこそはべれ まして人の心の時にあたりて気色ばめらむ見る目の情けをば え頼むまじく思うたまへ得てはべる
(左馬 ...
おもうたまへえて 02-098

思いついて。
そのかみ思ひはべりしやう かうあながちに従ひ怖ぢたる人なめり いかで懲るばかりのわざして おどして この方もすこしよろしくもなり さがなさもやめむと思ひて まことに憂しなども思ひて絶えぬべき気色ならば かばか ...
こころはえながら 02-167

頭中将の囃し立てる言葉が、本気でなくおだてだと気づきながら。
残りを言はせむとて さてさてをかしかりける女かな とすかいたまふを 心は得ながら 鼻のわたりをこづきて語りなす
続きを言わせようとして「はてさておも ...