おもほしおき・思ほしおき 01-012

具体的には正妻のように扱うこと。
この御子生まれたまひて後は いと心ことに思ほしおきてたれば 坊にもようせずはこの御子の居たまふべきなめりと 一の皇子の女御は思し疑へり
この御子がお生れになってからは正妻のよう ...
つゆおきそふる・つゆおきそうる・つゆおきそえる・露置き添ふる・露置き添うる・露置き添える 01-077

あなた(命婦)があかず流した涙が露となり、野分に濡れたこの草深い家に、露を残してお帰りなのですねという応答になっている。
いとどしく虫の音しげき浅茅生に 露置き添ふる 雲の上人 かごとも聞こえつべくなむ と言はせたまふ
ともしびをかかげつくしておきおはします 01-099

長恨歌の詩句「孤灯挑尽未成眠(孤灯かかげ尽くして未だ眠りを成さず)」を受ける。
思し召しやりつつ 灯火をかかげ尽くして起きおはします
帝は若宮の里を思やりになりながら、灯火をともし尽くして起きておられる。
みたてまつりおく 01-111

光の君をこの世に残して死出の旅に旅立つこと。従って、この一文の動作主は母君。「つひに亡せたまひぬれば/01-109」は祖母が亡くなった事実を、この文では亡くなる時の模様を描く。時間軸に沿っていないので現代の読者には違和感が生じるかもし ...
おぼしおきてたり 01-126

心の中で思い定める。存続をあらわす「たり」と接続しているので、「思しおきつ」は動作でなく状態を表す。よって、以前から心に決して秘めてきたことになる。源氏の誕生にはまだ時間があり、語り手は一世源氏を迎えた後の時点から帝の決断を語っている ...