風の音虫の音につけ 095

風の音虫の音を聞くにつけて帝はこの宿命のことばかりを悲しくお思いなのに、弘徽殿の女御ときては久しく上の御局にも上がらず、月のうつくしさにかこつけ夜が更けるまで管絃の遊びをなさっている音がする。
文を読解の単位とする既存の注釈を見直し、句読法に依らない古文本来の読みを目指す。自ら考え納得したい人へ贈る源氏物語独習サイト
風の音虫の音を聞くにつけて帝はこの宿命のことばかりを悲しくお思いなのに、弘徽殿の女御ときては久しく上の御局にも上がらず、月のうつくしさにかこつけ夜が更けるまで管絃の遊びをなさっている音がする。