はじめより我はと思 002

2021-03-04

原文 読み 意味 桐壺01章02@源氏物語

はじめより 我はと思ひあがりたまへる御方々 めざましきものにおとしめ嫉みたまふ

はじめ/より われ/は/と/おもひあがり/たまへ/る/おほむ-かたがた めざましき/もの/に/おとしめ/そねみ/たまふ

入内当初より我こそ正妻だと気負っておいでの女御方は、目障りでならぬと、おとしめそねみになる。

文構造&係り受け

主語述語と大構造 におとしめ嫉みたまふ:三次

はじめより 我は と思ひあがりたまへる〈御方々〉 めざましきものにおとしめ嫉みたまふ

機能語と係り受け

はじめより 〈我は〉と思ひあがりたまへる御方々 めざましきものにおとしめ嫉みたまふ

  • はじめより→〈我は〉と思ひあがりたまへり+御方々/主格→めざましきものにおとしめ嫉みたまふ
  • →結びは省略

はじめより 我思ひあがりたまへ御方々 めざましきものおとしめ嫉みたまふ

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

助詞・助動詞の識別:

  • :存続・り・連体形
敬語の区別:たまふ  たまふ

はじめより 我はと思ひあがりたまへ方々 めざましきものにおとしめ嫉みたまふ

尊敬語 謙譲語 丁寧語

古語探訪;失われた意味を求めて

思ひあがり 01-002:国母となる自負心

単に自負の念が強い等の意味ではなく、帝の寵愛を得て次期皇太子を宿すのは私だとの激しい意気込み・プライド。上流貴族の娘が宮廷生活に入る目的は御子を生み、皇太子に据えること。女御を支える一家の命運がここにかかっている。

もの 01-002:人事の及ばぬ異物

「人」に対立する語で、めざましさそのもの(「めざましさ」が物象化して目の前に立ち現れたという感覚)。軽視の対象として物扱いされているとする注もある。異論はないが、現代人には日常感覚では生じない「もの」への感覚、動かせない、思い通りにならない、心が通わない、違和感、圧迫感など様々な感覚を呼び覚ます点で、注意すべき重要語。この語にあったら、きわめて強い感情が働いているのだなと想像してみるとよい。

はじめより 01-002

宮仕えを開始した当初から。時間のみならず、端から入内の目的がこうだの意味でもある。

我は 01-002

「我は正妻たらむ」ほどの意味。

御方々 01-002

女御たち。

めざましき 01-002

目につき目障りとの拒絶意識。

耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:御方々(女御たち)桐壺更衣

分岐型:A→(B→)C→D:A→C→D、B→C

《はじめより・我はと・思ひあがりたまへる御方々》A・B・C
入内当初より我こそ正妻だと気負っておいでの女御方は、


めざましきものに おとしめ嫉みたまふ》 D
目障りでならぬと、おとしめそねみになる。

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