先の世にも御契りや 007

2020-09-0301 桐壺,

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第2章01

先の世にも御契りや深かりけむ 世になく清らなる玉の男御子さへ生まれたまひぬ

さきのよ/に/も/おほむ-ちぎり/や/ふかかり/けむ よ/に/なく/きよら/なる/たま/の/をのこ-みこ/さへ/むまれ/たまひ/ぬ

先の世でも帝とのご縁が深かったのであろうか、この世にない気品のそなわった玉のような御子までお生まれになった。

解釈の決め手

世になく

この世ならぬ。単なる比喩的表現ではなく、実際に比較を絶する様子。それは帝にとって危惧されるものであった。

玉の男御子さへ

「さへ」はあるものに加えてしかじかまでもの意味。通例あるものは省略されるが、何に加えてなのか考えることが望ましい。この場合、宿縁が深かったゆえに起きることから考え、帝からの身分不相応な寵愛である。それだけでも前世からの縁が深いのに、美しい皇子までという含意。

桐壺 注釈 第2章01

清らなる 01-007

第一等の美をさす。逆にこの語があてられるの人は、第一等の人と考えてよい。光源氏の美質の一つ。

語りの対象&構造型

対象:帝と桐壺更衣光の君

先の世にも御契りや深かりけむ》A
先の世でも帝とのご縁が深かったのであろうか、


世になく清らなる玉の男御子さへ生まれたまひぬ》 B
この世にない気品のそなわった玉のような御子までお生まれになった。

中断型:[A<]B:A、B

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:さへ生まれたまひぬ/一次

/先の世にも〈御契り〉や深かりけむ/ 世になく清らなる玉の〈男御子〉さへ生まれたまひぬ

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

係り受け&主語述語

「先の世にも御契りや深かりけむ」:挿入

附録

助詞の識別

御契り深かりけむ 世になく清らなる玉男御子さへ生まれたまひぬ

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

先の世にも御契りや深かりけむ 世になく清らなる玉の男子さへ生まれたまひ

尊敬語 謙譲語 丁寧語

2020-09-0301 桐壺,

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