目も見えはべらぬに 060
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原文 読み 意味 桐壺第05章11@源氏物語
目も見えはべらぬに かくかしこき仰せ言を光にてなむとて 見たまふ
め/も/みエ/はべら/ぬ/に かく/かしこき/おほせごと/を/ひかり/にて/なむ/と/て み/たまふ
(子を思う悲しみで)目も見えませんが、このように恐れ多い仰せごとを光にしてと、手紙をお読みになる。
文構造&係り受け 01-060
主述関係に見る文構造(とて見たまふ:三次)
〈[母君]〉@〈目〉も見えはべらぬに かくかしこき仰せ言を光にてなむとて@見たまふ
色分:〈主語〉助詞・述語 [ ]:補充 //挿入 |:休止 @@・@@・@@・@@:分岐
機能語に見る係り受け
目も見えはべらぬに かくかしこき仰せ言を光にてなむとて 見たまふ
助詞・助動詞の識別:ぬ
- ぬ:打消・ず・連体形
目も見えはべらぬに かくかしこき仰せ言を光にてなむとて 見たまふ
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
敬語の区別:はべり 仰せ言 たまふ
目も見えはべらぬ に かくかしこき仰せ言を光にてなむとて 見たまふ
尊敬語 謙譲語 丁寧語
耳でとらえる;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:母君/帝
《目も見えはべらぬに・かくかしこき仰せ言を光にてなむ・とて見たまふ》 A・B・C
(子を思う悲しみで)目も見えませんが、このように恐れ多い仰せごとを光にしてと、手紙をお読みになる。
直列型:A<B<C:A<B<C
A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
〈直列型〉<:直進 #:倒置
〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 |:中止法
〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用