すべて近うさぶらふ 104

2020-09-10☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,反復型

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第7章24

すべて近うさぶらふ限りは 男女 いとわりなきわざかな と言ひ合はせつつ嘆く

すべて/ちかう/さぶらふ/かぎり/は をとこ/をむな いと/わりなき/わざ/かな と/いひあはせ/つつ/なげく

誰もかれも近くでご奉仕している間は男も女も、何をお考えなのかと顔を見合わせて嘆く。

解釈の決め手

男女/をとこをんな

「さぶらふ限り」と同格。男(殿上人)が出てくるので、もはや後宮だけの問題ではなく、政治上の問題になっていることを暗示する。朝政を怠った結果であろう。

桐壺 注釈 第7章24

わりなき 01-104

割切れない感覚。更衣の死に対する帝の嘆きが、度を超えすぎて理解不能である。

わざ 01-104

もともと神意を意味し、ここでは計り知れない帝の御心とのニュアンス。

言ひ合はせ 01-104

もちろん帝に聞こえないような小声で、顔を見合わせ。

語りの対象&構造型

対象:帝付きの女房たちや近臣帝に対して

すべて近うさぶらふ限りは・男女》A・B
誰もかれも近くでご奉仕している間は男も女も、


いとわりなきわざかな と・言ひ合はせつつ嘆く》C・D
何をお考えなのかと顔を見合わせて嘆く。

分岐型・反復型:A[,B]<(C<)D:A=B、A<D、C<D

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:と言ひ合はせつつ嘆く/二次

すべて近うさぶらふ〈限り〉は 男女 いとわりなきわざかな と言ひ合はせつつ嘆く

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

係り受け&主語述語

「男女」:「すべて近うさぶらふ限りは」の言い換え

附録

助詞の識別

すべて近うさぶらふ限り 男女 いとわりなきわざかな 言ひ合はせつつ嘆く

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

すべて近うさぶらふ限りは 男女 いとわりなきわざかな と言ひ合はせつつ嘆く

尊敬語 謙譲語 丁寧語