これもわりなき心の 071

2020-09-0701 桐壺01章~10章☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺01章~10章,

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第6章07

これもわりなき心の闇になむと 言ひもやらずむせかへりたまふほどに 夜も更けぬ

これ/も/わりなき/こころ-の-やみ/に/なむ/と いひ/も/やら/ず/むせかへり/たまふ/ほど/に よ/も/ふけ/ぬ

こんな世迷いごとも心の闇がと、言いも果てずむせ返ってしまわれるうちに、夜も更けゆく。

解釈の決め手

わりなき心の闇:気持ちの整理がつかない

「わりなし」は理屈ではわりきれない気持ちの形容。娘が亡くなったのは、決して帝の寵愛のせいではないことはわかっているが、残された母として気持ちが整理できないでいる。

語りの対象&構造型

対象:母君

これもわりなき心の闇になむと・言ひもやらずむせかへりたまふほどに》A・B
こんな世迷いごとも心の闇がと、言いも果てずむせ返ってしまわれるうちに、


夜も更けぬ》C
夜も更けゆく。

直列型:A<B<C:A<B<C

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:に…も更けぬ

〈これ〉もわりなき心の闇になむ  〈[母君]〉言ひもやらずむせかへりたまふほど 〈夜〉も更けぬ

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

係り受け&主語述語

「言ひもやらずむせかへりたまふ」:「暮れまどふ心の闇も/01-067」から「これもわりなき心の闇になむ」までを受ける。

附録

助詞の識別

これわりなき心闇になむ  言ひやらむせかへりたまふほど 夜更け

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

これもわりなき心の闇になむ と 言ひもやらずむせかへりたまふほどに 夜も更けぬ

尊敬語 謙譲語 丁寧語