文など作り交はして 123

2020-09-1101 桐壺01章~10章☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺01章~10章,04 公的生活/出世・祝賀・行事,べし,,

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第8章18

文など作り交はして 今日明日帰り去りなむとするに かくありがたき人に対面したるよろこび かへりては悲しかるべき心ばへを おもしろく作りたるに 御子もいとあはれなる句を作りたまへるを 限りなうめでたてまつりて いみじき贈り物どもを捧げたてまつる

ふみ/など/つくり/かはし/て けふ/あす/かへり-さり/な/む/と/する/に かく/ありがたき/ひと/に/たいめん/し/たる/よろこび かへりて/は/かなしかる/べき/こころばへ/を おもしろく/つくり/たる/に みこ/も/いと/あはれ/なる/く/を/つくり/たまへ/る/を かぎり/なう/めで/たてまつり/て いみじき/おくりもの-ども/を/ささげ/たてまつる

漢詩などを詠み交わし、今日明日にも帰途に就こうという段に、相人がこのように稀有な相をお持ちの方に対面できた喜び、それだけに別れは悲しみがいや増すと、心の揺れを巧みに盛り込んだ作詩したのに応じて、御子も心のこもった対句をお作りになったので、使者はこの上なく賞賛申し上げて、数々のすばらしい贈り物を御子に差し上げた。

桐壺 注釈 第8章18

かくありがたき人に…悲しかるべき心ばへ 01-123

漢詩の内容。このように立派な人相の人物と対面できた慶び、国に戻るに際してそれが悲しみへと変わる気持ち。

いみじき 01-123

並み一通りでない。

捧げたてまつる 01-123

右大弁の子に扮している若君に対して贈られた。

語りの対象&構造型

対象:相人光源氏

文など作り交はして 今日明日帰り去りなむとするに》A
漢詩などを詠み交わし、今日明日にも帰途に就こうという段に、

かくありがたき人 に対面したるよろこび かへりては悲しかるべき心ばへを おもしろく作りたるに》B
相人がこのように稀有な相をお持ちの方に対面できた喜び、それだけに別れは悲しみがいや増すと、心の揺れを巧みに盛り込んだ作詩したのに応じて、

御子もいとあはれなる句を作りたまへる 》C
御子も心のこもった対句をお作りになったので、

限りなうめでたてまつりて いみじき贈り物どもを捧げたてまつる》D
使者はこの上なく賞賛申し上げて、数々のすばらしい贈り物を御子に差し上げた。

直列型:A<B<C<D:A<B<C<D

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:を…めでたてまつりて…どもを捧げたてまつる/四次

〈[高麗の使者]〉文など作り交はして 今日明日帰り去りなむ とするに かくありがたき人に対面したるよろこび かへりては悲しかるべき心ばへ  おもしろく作りたる  〈御子〉もいとあはれなる句を作りたまへる  限りなうめでたてまつりて いみじき贈り物どもを捧げたてまつる

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

「(帰り去りなむとする)に」から「かくありがたき」はいったん文意が本流から離れるが、「(作りたる)に」で「に」を繰り返すことで分岐の終了の合図となり、本筋に帰ることができる。

係り受け&主語述語

「帰り去りなむとするに」→「(心ばへを)おもしろく作りたるに」→「(句を)作りたまへるを」→「をめでたてまつりて…を捧げたてまつる」


「かくありがたき人に対面したるよろこび」「かへりては悲しかるべき心ばへ」(並列)→「を」

附録

助詞の識別

など作り交はし 今日明日帰り去り する かくありがたき人対面したるよろこび かへりて悲しかるべき心ばへ おもしろく作りたる  御子いとあはれなる句作りたまへ  限りなうめでたてまつり いみじき贈り物ども捧げたてまつる

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

文など作り交はして 今日明日帰り去りなむ とするに かくありがたき人に対面したるよろこび かへりては悲しかるべき心ばへを おもしろく作りたる に 子もいとあはれなる句を作りたまへる を 限りなうめでたてまつりて いみじき贈り物どもを捧げたてまつる

尊敬語 謙譲語 丁寧語