母御息所も影だにお 137

2020-09-11☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,,まほし,

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第9章11

母御息所も影だにおぼえたまはぬを いとよう似たまへりと典侍の聞こえけるを 若き御心地にいとあはれと思ひきこえたまひて 常に参らまほしく なづさひ見たてまつらばやとおぼえたまふ

はは-みやすむどころ/も/かげ/だに/おぼエ/たまは/ぬ/を いと/よう/に/たまへ/り/と/ないし-の-すけ/の/きこエ/ける/を わかき/み-ここち/に/いと/あはれ/と/おもひ/きこエ/たまひ/て つね/に/まゐら/まほしく なづさひ/み/たててまつら/ばや/と/おぼエ/たまふ

母の御息所のことは面影さえ覚えておられなかったが、とてもよく似ておいでですと、典侍が申し上げたのを、幼き御心にとても恋しいと思い申し上げになって、常に側へ参りたい、心うちとけ拝顔したいと願われたものです。

桐壺 注釈 第9章11

なづさひ 01-137

水に浸ると水が体にまとわるように相手にまとわる。

語りの対象&構造型

対象:桐壺更衣光源氏藤壺の宮典侍

母御息所も影だに おぼえたまはぬを》A
母の御息所のことは面影さえ覚えておられなかったが、


いとよう似たまへり と典侍の聞こえけるを・ 若き御心地にいとあはれと思ひきこえたまひて》B・C
とてもよく似ておいでですと、典侍が申し上げたのを、幼き御心にとても恋しいと思い申し上げになって、


常に参らまほしく なづさひ見たてまつらばやとおぼえたまふ》D
常に側へ参りたい、心うちとけ拝顔したいと願われたものです。

直列型:A<B<C<D:A<B<C<D

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:とおぼえたまふ/四次

〈[光源氏]〉母御息所だにおぼえたまはぬ  いとよう似たまへり と〈典侍の〉聞こえけるを  若き御心地いとあはれと思ひきこえたまひて 常に参らまほしく なづさひ見たてまつらばや とおぼえたまふ

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

「おぼえたまはぬを」→「いとあはれと思ひきこえたまひて」


「典侍の聞こえけるを」→「いとあはれと思ひきこえたまひて」

附録

助詞の識別

母御息所だにおぼえたまは  いとよう似たまへ 典侍聞こえける  若き御心地いとあはれ思ひきこえたまひ 常に参らまほしく なづさひ見たてまつらばや おぼえたまふ

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

息所も影だにおぼえたまはぬ を いとよう似たまへり と典侍の聞こえける を 若き心地にいとあはれと思ひきこえ たまひて 常に参らまほしく なづさひ見たてまつらばや とおぼえたまふ

尊敬語 謙譲語 丁寧語