絵に描ける楊貴妃の 092

2020-09-07☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,分岐型,分配型,反復型

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第7章12

絵(ゑ)に描(か)ける楊(やう)貴(き)妃(ひ)の容貌(かたち)は いみじき絵(ゑ)師(し)といへども 筆(ふで)限(かぎ)りありければ いとにほひ少(すく)なし

ゑ/に/かけ/る/やうきひ/の/かたち/は いみじき/ゑし/と/いへ/ど/も ふで/かぎり/あり/けれ/ば いと/にほひ/すくなし

絵に描かれた楊貴妃の容姿は、すぐれた絵師であっても、筆力には限界があるので、まことに生気に乏しい。

桐壺 注釈 第7章12

絵に描ける 01-092

「(亭子院の描かせたまひて伊勢貫之に詠ませたまへる)長恨歌の御絵/01-083」

にほひ 01-092

周囲に発散する魅力。匂いに限らない。うるおい、質感などを言うのであろう。

語りの対象&構造型:次と共通

対象:長恨歌屏風の楊貴妃絵師長恨歌屏風の芙蓉と柳楊貴妃桐壺更衣

  • 絵に描ける楊貴妃の容貌は》A
    絵に描かれた楊貴妃の容姿は、
  • いみじき絵師といへども 筆限りありければ》B
    すぐれた絵師であっても、筆力には限界があるので、
  • いとにほひ少なし》C
    まことに生気に乏しい。
  • 大液芙蓉未央柳も D
    太液池の芙蓉や未央宮の柳も、
  • げに通ひたりし容貌を 唐めいたる装ひはうるはしうこそありけめ》 E
    詩にいう通り楊貴妃の顔立ちを彷彿とさせるものの、唐風に装うのでは整った美を呈しこそすれ、
  • なつかしうらうたげなりしを思し出づるに》F
    親しみやすく愛らしかったあの方の姿や声を思い出しになられるにつけ、
  • 花鳥の色にも音にも》G
    花の色や鳥の鳴き声に、
  • よそふべき方ぞなき》H
    なぞらえ得る所は見つからないのでした。

分岐型・中断型・反復型・分配型:A<(B<)CφD<(E<F<)~DG<H

  • A<(B<)CφD<(E<F<)~DG<H:A<C、B<C、D<~DG<H、E<F<~DG(GはDの言い換え、言い換えは直前に分岐が終わるサイン)
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け:次を参照

附録

  • 描け楊貴妃容貌 いみじき絵師いへども 筆限りありけれ いとにほひ少なし
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • 絵に描ける楊貴妃の容貌は いみじき絵師といへども 筆限りありければ いとにほひ少なし
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語