かくてもおのづから 089

2020-09-07☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,07 予言約束・予知神託・名付・夢,

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第7章09

かくてもおのづから 若宮など生ひ出でたまはば さるべきついでもありなむ 命長くとこそ思ひ念ぜめなど のたまはす

かく/て/も/おのづから わかみや/など/おひ-いで/たまは/ば さるべき/ついで/も/あり/な/む /いのち/ながく/と/こそ/おもひ-ねんぜ/め/など のたまはす

こうなった今でも自然と、宮などご成長なさったら、相応な機会もきっとある。長生きをこそ念じなさい、などと母君への言づけをお伝えになる。

桐壺 注釈 第7章09

かくても 01-089

更衣は亡くなり、宮仕えに対する感謝の気持ちを示すことができなかったが、こうなった今でも。

生ひ出で 01-089

大きく育って表面にでる。成長する意だが、頭角を現すこともふくむであろう。

さるべきついで 01-089

しかるべき機会。光の君を東宮に冊立するなどの機会。

思ひ念ぜめ 01-089

心に強く願っていなさい。今はじっと我慢しなさいなど。「め(むの已然形)」は勧誘。

語りの対象&構造型

対象:光源氏母君

かくてもおのづから》A
こうなった今でも自然と、


若宮など生ひ出でたまはば・ さるべきついでもありなむ》 B・C
宮などご成長なさったら、相応な機会もきっとある。


命長くとこそ思ひ念ぜめ・ などのたまはす》D・E
長生きをこそ念じなさい、などと母君への言づけをお伝えになる。

分岐型・中断型:A<(B<)C<φ*C+D<E:A<C、B<C、*C+D<E

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:のたまはす/三次

かくてもおのづから  〈若宮など〉生ひ出でたまは  さるべき〈ついで〉もありなむ 命長く とこそ思ひ念ぜめなど  〈[帝]〉のたまはす

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

係り受け&主語述語

「かくても」「おのづから」(並列)→「ありなむ」(文の中止)

附録

助詞の識別

かくておのづから 若宮など生ひ出でたまは さるべきついであり  命長く こそ思ひ念ぜ など のたまはす

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

かくてもおのづから 若宮など生ひ出でたまはば さるべきついでもありな む 命長くと こそ思ひ念ぜ めなど のたまはす

尊敬語 謙譲語 丁寧語