泣く泣く 夜いたう 074

2020-09-07☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,,

桐壺 原文 かな書き 現代語訳 第6章10

泣く泣く 夜いたう更けぬれば 今宵過ぐさず御返り奏せむと 急ぎ参る

なくなく よ/いたう/ふけ/ぬれ/ば こよひ/すぐさ/ず/おほむ-かへり/そうせ/む/と いそぎ/まゐる

命婦は泣きながら、夜もひどく更けましたので、今夜のうちにご返事を奏上しませんとと、帰参を急ぐ。

解釈の決め手

御返り:母君の返書

復命との解釈が一般的である。復命は帝に対して使者としての報告をすることであり、「御」は帝に対する敬意となる。しかし、「御返り御覧ずれば/01-085」とあり、母北の方の返書を「御返り」としているので、ここも母北の方の返書と考える。「御」は主体である母北の方に対する敬意と考えておく。

語りの対象&構造型

対象:命婦

泣く泣く  夜いたう更けぬれば・ 今宵過ぐさず御返り奏せむと・急ぎ参る》A・B・C
命婦は泣きながら、夜もひどく更けましたので、今夜のうちにご返事を奏上しませんとと、帰参を急ぐ。

分岐型:A<(B<)C:A<C、B<C

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

情報の階層&係り受け

構文:泣く泣く…と急ぎ参る/三次

泣く泣く 〈夜〉いたう更けぬれ  〈[命婦]〉今宵過ぐさず御返り奏せむ  急ぎ参る

主〉述:一朱 二緑 三青 四橙 五紫 六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

係り受け&主語述語

「泣く泣く」→「急ぎ参る」

附録

助詞の識別

泣く泣く 夜いたう更けぬれ  今宵過ぐさ御返り奏せ  急ぎ参る

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別

泣く泣く 夜いたう更けぬれ ば 今宵過ぐさず返り奏せむ と 急ぎ参る

尊敬語 謙譲語 丁寧語