人より先に参りたま 013

2021-01-2301 桐壺01章~10章,す・さす,,なり(断定)

人より先に参りたまひてやむごとなき御思ひなべてならず 原文 読み 意味 桐壺第2章07/源氏物語

人より先に参りたまひて やむごとなき御思ひなべてならず 皇女たちなどもおはしませば この御方の御諌めをのみぞ なほわづらはしう心苦しう思ひきこえさせたまひける

ひと/より/さき/に/まゐり/たまひ/て やむごとなき/おほむ-おもひ/なべて/なら/ず みこ-たち/など/も/おはしませ/ば この/おほむ-かた/の/おほむ-いさめ/を/のみ/ぞ なほ/わづらはしう/こころ-ぐるしう/おもひ/きこエ/させ/たまひ/ける

エ:や行の「え」

誰より早く入内され、帝にしても第一夫人として尊んでおいでのお心持ちは大変なものがあり、皇女までも授かっておいででしたから、この方のお諌めばかりは、さすがにわずらしく心苦しく思いながらも、耳をお貸しになるのでした。

大構造(ば…をのみぞ…思ひきこえさせたまひける/三次)& 係り受け

〈[弘徽殿の女御]〉よりに参りたまひて やむごとなき〈御思ひ〉なべてならず 〈皇女たちなど〉もおはしませ 〈[帝]〉この御方の御諌めをのみぞ なほわづらはしう心苦しう思ひきこえさせたまひける

主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]: 補 /: 挿入 :分岐

「人より先に参りたまひて」→「皇女たちなどもおはしませ」→「ば」


「やむごとなき御思ひなべてならず」→「皇女たちなどもおはしませ」→「ば」

物語の深部を支える重要語句へのアプローチ

人より先に参りたまひて

宮廷へ参内する。東宮の母である弘徽殿の女御が誰より早く、帝に入内したこと。すなわち、この女は帝の最初の女であるという特別な地位にある。童貞であったかどうかは別。乳母などによって教育されることが多い。

桐壺 注釈 第2章07

やむごとなき御思ひ 01-013

帝が弘徽殿の女御をこの上なく大切に思うこと。

皇女たちなども 01-013

「も」は皇子のほかにも。

この御方 01-013

弘徽殿の女御。

なほ 01-013

それでもやはり。桐壺更衣をいくら寵愛しようとやはり。

わずらはしう心苦しう思ひきこえ 01-013

無視できない結果として、悩ましく心苦しくお思いになった。

助詞の識別/助動詞の識別:なり(断定) ず さす けり

より参りたまひ やむごとなき御思ひなべてならず 皇女たちなどおはしませ こ御方御諌めのみ なほわづらはしう心苦しう思ひきこえさせたまひける

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の識別:参る たまふ 御 おはします きこゆ させたまふ

人より先に参りたまひて やむごとなき思ひなべてならず 皇女たちなど もおはしませば この方の諌めを のみ ぞ なほわづらはしう心苦しう思ひきこえさせたまひける

尊敬語 謙譲語 丁寧語

附録:耳からの情報処理(語りの対象 & 構造型)

語りの対象:他の女御・更衣弘徽殿の女御

より先に参りたまひて・やむごとなき御思ひなべてならず皇女たちなどもおはしませば》 A・B
誰より早く入内され、帝にしても第一夫人として尊んでおいでのお心持ちは大変なものがあり、皇女までも授かっておいででしたから、


この御方の御諌めをのみぞ・なほわづらはしう心苦しう 思ひきこえさせたまひける》C・ D
この方のお諌めばかりは、さすがにわずらしく心苦しく思いながらも、耳をお貸しになるのでした。

分岐型:A+B<C<D:A+B<C<D

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用