輦車の宣旨などのた 029

2021-02-2401 桐壺01章~10章,

原文 読み 意味 桐壺第03章06@源氏物語

輦車の宣旨などのたまはせても また入らせたまひて さらにえ許させたまはず

てぐるま/の/せんじ/など/のたまはせ/て/も また/いら/せ/たまひ/て さらに/え/ゆるさ/せ/たまは/ず

輦車の宣旨などご発令になってもまた曹司にお入りになって、それ以上はいっかなお許しにならない。

文構造&係り受け 01-029

主述関係に見る文構造(のたまはせても…入らせたまひて…え許させたまはず:一次

〈[帝]〉輦車の宣旨などのたまはせても また入らせたまひて さらにえ許させたまはず

色分:〈主語〉助詞・述語 [ ]:補充 //挿入 |:休止 @@@@@@@@:分岐

機能語に見る係り受け

輦車の宣旨などのたまはせても また入らせたまひて さらにえ許させたまはず

  • 輦車の宣旨などのたまはせても→(また入らせたまひ→さらにえ許させたまはず/連用法)(→…とのはたます+/01-030)

「入らせたまひて」:「せ」を使役と読むことも可能であるが、「入らせたまひてはさらにえ許させたはまず」の本文もあり、そうなると「せ」を使役に読むことができない。さらに「え許させたはまず」は連用法で、「とのたまはする(を)/01-030」に掛けて読むべきだから、使役と読むより、「桐壺の曹司にお入りになって」のように状況描写として読む方がテキストに深みが出る。

助詞・助動詞の識別:せ せ ず
  • :尊敬・す・連用形/「せたまふ」:最高敬語
  • :尊敬・す・連用形/「せたまふ」:最高敬語
  • :打消・ず・連用形→のたまはする(を)/01-030

輦車宣旨などのたまはせ また入らたまひ さらにえ許さたまは

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

敬語の区別:のたまはす せたまふ せたまふ

輦車の宣旨などのたまはせて も また入らせたまひて さらにえ許さたまは

尊敬語 謙譲語 丁寧語

  • のたまはす:のたまふ+す/「のたまふ」単独より敬意が高い

古語探訪;失われた意味を求めて

さらにえ許させたまはず 01-029

それ以上は決してお許しにならなかった。「さらに」はここでも肯定での用法の意味を残す。「その年の夏御息所はかなき心地にわづらひてまかでなむとしたまふを暇さらに許させたまはず/01-024」も同じ用法。そちらで解説した。具体的には、輦車はいつでも出発できるように準備させたものの、帝は桐壺更衣の上局にお入りになり、更衣が出て行かれるのを許さなかった。

輦車の宣旨 01-029

車輪がついた手押しの車で、内裏を取り巻く二重の塀の外郭にある中重(なかのえ)の門内で用いる。その宣旨が出るのは、更衣の階級では破格である。

耳でとらえる;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:

輦車の宣旨などのたまはせても・また入らせたまひて・さらにえ許させたまはず》A・B・C
輦車の宣旨などご発令になってもまた桐壺にお入りになってそれ以上はいっかなお許しにならない。

直列型:A<B<C:A<B<C

 A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む


〈直列型〉<:直進 :倒置
〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法


〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

2021-02-2401 桐壺01章~10章,

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