弁もいと才かしこき 122
目次
原文 読み 意味 桐壺08章17@源氏物語
弁もいと才かしこき博士にて 言ひ交はしたることどもなむ いと興ありける
べん/も/いと/ざえ/かしこき/はかせ/にて いひ-かはし/たる/こと-ども/なむ いと/きよう/あり/ける
右大弁も才学並外れた学者であって、相人と取り交わした数々の逸話は誠に興味深いものでした。
文構造&係り受け
主語述語と大構造 どもなむ…興ありける:二次
〈弁〉もいと才かしこき博士にて 言ひ交はしたる〈こと〉どもなむ いと興ありける
色分:〈主語〉助詞・述語 [ ]:補充 //挿入 |:休止 @@・@@・@@・@@:分岐
機能語と係り受け
弁もいと才かしこき博士にて 言ひ交はしたることどもなむ いと興ありける
助詞・助動詞の識別:に たる ける
- に:
- たる:
- ける:
弁もいと才かしこき博士にて 言ひ交はしたることどもなむ いと興ありける
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
敬語の区別:φ
弁もいと才かしこき博士に て 言ひ交はしたることどもなむ いと興ありける
尊敬語 謙譲語 丁寧語
古語探訪;失われた意味を求めて
言ひ交はしたる 01-122
高麗人の相人を取り交わした漢詩文。
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:右大弁/語り手の感想
《弁もいと才かしこき博士にて》A
右大弁も才学並外れた学者であって、
《言ひ交はしたることどもなむ いと興ありける》B
相人と取り交わした数々の逸話は誠に興味深いものでした。
直列型:A→B:A→B
A→B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
〈直列型〉→:修飾 #:倒置
〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
〈中断型〉|:中止法・独立文 //:挿入
〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B 〈分配型〉A→B*C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用