くれまどふこころのやみもたへがたきかたはしをだにはるくばかりに・くれまどうこころのやみもたえがたきかたはしをだにはるくばかりに・暮れまどふ心の闇も堪へがたき片端をだにはるくばかりに・暮れまどう心の闇も堪えがたき片端をだにはるくばかりに 01-067

「母北の方なむいにしへの人のよしあるにて(母は家柄の古い教養豊かなお方で)/01-006」とあり、会話文に歌らしきものを挟み込むのであろう。そういうめんどくさい女官が紫式部の周りにいたのかもしれない。それはともかく、物語内で歌として認 ...
かたはし・片端 01-067

素直な解釈は心の闇の片端となろうが、心の端は表現として不自然である。具体的イメージをつかまないと解釈したことにならない。子を失ったことで「子を思ふ道」がすっかり闇に覆われてしまった。来し方は子を失ったつらい過去があるばかりだから、今は ...
かたは 02-011

見苦しい。
さりぬべきすこしは見せむ かたはなるべきもこそと許したまはねば
(光源氏)見せていいのはすこしは見せますよ。でもみとっともないのがあると困るのでねと勝手に見ることはお許しにならずにいると、
かたはしづつみる 02-014

手紙の全文を読まずに、部分部分を流し読みすること。
片端づつ見るに かくさまざまなる物どもこそはべりけれとて 心あてに それかかれかなど問ふなかに 言ひ当つるもあり もて離れたることをも思ひ寄せて疑ふもをかしと思せど 言少 ...
かたかど 02-020

才能の一端。あるいは一部の才能。
親など立ち添ひもてあがめて 生ひ先籠れる窓の内なるほどは ただ片かどを聞き伝へて 心を動かすこともあめり
(頭中将)親などがつきっきりで祭り上げて生まれてこの方深窓で暮らすうち ...