やむごとなき・やんごとなき/やむごとなし・やんごとなし 01-001

止むことがないの原義で、この上なく高貴な。
いづれの御時にか 女御更衣あまたさぶらひたまひけるなかに いとやむごとなき際にはあらぬが すぐれて時めきたまふ ありけり
いづれの御代とも申しかねますが、女御更衣があ ...
ことのおこり・事の起こり 01-005

一語で原因の意。
上達部上人などもあいなく目を側めつつ いとまばゆき人の御おぼえなり 唐土にもかかる事の起こりにこそ世も乱れ悪しかりけれ と やうやう天の下にもあぢきなう人のもてなやみぐさになりて 楊貴妃の例も引き出でつべ ...
ことあるとき・ことある時・事ある時 01-006

何か大事なことがあった場合。宮中の諸儀式という公的な場以外で、具体的に一番大事なことは、帝の子を宿すこと。「懐妊と里下がり/01-004」「心細再考/01-004」参照
父の大納言は亡くなりて 母北の方なむいにしへの人のよ ...
やむごとなき・やんごとなき/やむごとなし・やんごとなし 01-009

やむことがない。
一の皇子は右大臣の女御の御腹にて 寄せ重く疑ひなき儲の君と世にもてかしづききこゆれど この御にほひには並びたまふべくもあらざりければ おほかたのやむごとなき御思ひにて この君をば私物に思ほしかしづきたまふ ...
やむごとなく・やんごとなく/やむごとなし・やんごとなし 01-011

やむことがなく。
おぼえいとやむごとなく上衆めかしけれど わりなくまつはさせたまふあまりに さるべき御遊びの折々何事にもゆゑある事のふしぶしにはまづ参う上らせたまふ ある時には大殿籠もり過ぐしてやがてさぶらはせたまひなど ...