さしはなち 01-115

うっちゃる。無視する。相手にならない。
いみじき武士仇敵なりとも 見てはうち笑まれぬべきさまのしたまへれば えさし放ちたまはず
猛き武士や仇敵であっても、見ればつい微笑まれるご様子でいらっしゃるので、弘徽殿方も ...
ひんがしのひさし 01-145

天子南面で、南の廂は帝用であり、南面に次ぐ方位である東面が元服の舞台に選ばれている。昨年の東宮の元服は南殿で行われた/01-143。
おはします殿の東の廂 東向きに椅子立てて 冠者の御座 引入の大臣の御座 御前にあり
さしむかひ 02-060

いっしょに暮らす場合で「立ち離れて」と結婚形態が違う。
げにさし向ひて見むほどは さてもらうたき方に罪ゆるし見るべきを 立ち離れてさるべきことをも言ひやり をりふしにし出でむわざのあだ事にもまめ事にも わが心と思ひ得ること ...
こころざし 02-067

心が向かう方向、即ち、妻に対する愛情、誠意。
心ざし深からむ男をおきて 見る目の前につらきことありとも 人の心を見知らぬやうに逃げ隠れて 人をまどはし心を見むとするほどに 長き世のもの思ひになる いとあぢきなきことなり
みそめしこころざしいとほしくおもはば 02-075

「見そめし」は関係を結んだ当初。「心ざし」は愛情。「いとほし」は心を痛める感情。自分に対してつらい。相手に対してかわいい、かわいそう。男に浮気性があるからといって、出会った当初の愛情を今でも男がいじましく思うのであればの意味となる。「 ...