その日の御前の折櫃 桐壺10章23
目次
原文 読み 意味
その日の御前の折櫃物籠物など 右大弁なむ承りて 仕うまつらせける
01163/難易度:☆☆☆
その/ひ/の/お-まへ/の/をりびつもの/こもの/など う-だいべん/なむ/うけたまはり/て つかうまつら/せ/ける
その日の源氏の君から帝へのお礼の品である折櫃物(おりびつもの)や籠物(こもの)などは右大弁が承って用意申し上げた。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- なむ承りて仕うまつらせける 一次元構造
その日の御前の折櫃物籠物など 〈右大弁〉なむ承りて 仕うまつらせける
助詞と係り受け
その日の御前の折櫃物籠物など 右大弁なむ承りて 仕うまつらせける
その日の御前の折櫃物籠物など 右大弁なむ承りて 仕うまつらせける
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
助動詞の識別:せ ける
- せ:使役・す・連用形
- ける:呼び起こし・けり・連体形(「なむ」の結び)
敬語の区別:御前 承る 仕うまつる
その日の御前の折櫃物籠物など 右大弁なむ承りて 仕うまつらせ ける
尊敬語 謙譲語 丁寧語
古語探訪
折櫃物 01163
帝への献上品で肴類。
籠物 01163
帝への献上品で果物を木につけたもの。
右大弁 01163
麗の相人に光の君を連れて言ったのがこの右大弁。その時、「右大弁の子のやうに思はせて/01120」とあった。左大臣が後見する以前には、この右大弁が光の君の親代わりになり後見をし、帝へのお礼も金を出して用意したのである。