おはします殿の東の 桐壺10章05
目次
原文 読み 意味
おはします殿の東の廂 東向きに椅子立てて 冠者の御座 引入の大臣の御座 御前にあり
01145/難易度:☆☆☆
おはします-でん/の/ひむがし/の/ひさし ひむがし-むき/に/いし/たて/て くわんざ/の/ご-ざ ひきいれ-の-おとど/の/ご-ざ お-まへ/に/あり
帝のいらっしゃる清涼殿の東の廂の間に、東向きに玉座の椅子をしつらえ、冠者の君のお席と引入れの大臣のお席を、帝の御前に配置する。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- にあり 三次元構造
〈[帝]〉おはします殿の東の廂 東向きに椅子立てて 冠者の〈御座〉 引入の大臣の〈御座〉 御前にあり
助詞と係り受け
おはします殿の東の廂 東向きに椅子立てて 冠者の御座 引入の大臣の御座 御前にあり
おはします殿の東の廂 東向きに椅子立てて 冠者の御座 引入の大臣の御座 御前にあり
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
助動詞の識別:φ
敬語の区別:おはします 御 御 御
おはします殿の東の廂 東向きに椅子立てて 冠者の御座 引入の大臣の御座 御前にあり
尊敬語 謙譲語 丁寧語
古語探訪
おはします殿 01145
帝が日常に住まわれている清涼殿を指す。
東の廂 01145
天子南面で、南の廂は帝用であり、南面に次ぐ方位である東面が元服の舞台に選ばれている。昨年の東宮の元服は南殿で行われた/01143。
椅子 01145
玉座。すなわち帝の座る椅子。儀式に尊厳さをそえる。
冠者 01145
冠をつける光源氏。
引入 01145
髻を冠の中に引き入れる役割。冠を被せる役割で、生涯に渡り後見を行うものが務める。光源氏の場合は、左大臣が行った。
御前にあり 01145
ふつうは帝を指すが、ここは席の配置であるから、帝の椅子の前に置かれたことを指す。