御局は桐壺なり 桐壺02章09
目次
原文 読み 意味
御局は桐壺なり
01015/難易度:☆☆☆
み-つぼね/は/きりつぼ/なり
お部屋は桐壺です。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- は桐壺なり 一次元構造
〈御局〉は桐壺なり
助詞と係り受け
御局は桐壺なり
御局は桐壺なり
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
助動詞の識別:なり
- なり:断定・なり・終止形
敬語の区別:御
御局は桐壺なり
尊敬語 謙譲語 丁寧語
〈テキスト〉〈語り〉〈文脈〉の背景
桐壺空間のドラマ性 01015:社会的地位空間と帝の寵愛ランクの乖離
庭に桐を植えたことからきたの名称で、東北の隅に位置した。帝が日常にお住まいの清涼殿は、後宮の中では西南に位置した。すなわち、清涼殿から桐壺は最も遠い局ということになる。それは、帝と局の行き帰りには、他の多くの夫人たちが住む局の前を通り過ぎる必要があることを意味した。弘徽殿の間もその前を過ぎなければ、帝の元には行けない。その行き来の間になされる女たちの辛い仕打ちにあって、桐壺は精神的に追い詰められてゆく。