世にたぐひなしと見 桐壺09章14
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:帝/東宮/光源氏/世の人/藤壺の宮
分岐型・中断型:A+B→C|D+E→F:A+B→C、D+E→F
《世にたぐひなしと見たてまつりたまひ》A
帝が世に類なしとお見立て申し上げる若宮であり、
《名高うおはする宮の御容貌にもなほ匂はしさはたとへむ方なくうつくしげなるを》B
名高くいらっしゃっる東宮の御容貌であっても輝くように匂い立つ美質は比べようがなく愛らしく見えるので、
《世の人 光る君と聞こゆ》C
世の人は、光の君とお呼び申し上げた。
《藤壺ならびたまひて・御おぼえもとりどりなれば》D・E
藤壺の宮は輝く美しさがこの君に並ぶもので、帝のご寵愛は引けを取ることがなかったので、
《かかやく日の宮と聞こゆ》F
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った