源氏の君は御あたり 桐壺09章10
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:光源氏/帝/藤壺の宮/女御たち(いづれの御方)
分岐型・中断型:A→(B→(C→/D→/E→)F→)G:A→G、B→F→G、C→E→F、D
《源氏の君は御あたり去りたまはぬを》A
源氏の君は帝のお側からお離れにならないので、
《ましてしげく渡らせたまふ御方はえ恥ぢあへたまはず》B
誰にもまして帝が足繁くお通いになる藤壺の宮は恥らい通すこともならず、
《いづれの御方も・われ人に劣らむと思いたるやはある・とりどりにいとめでたけれど うち大人びたまへるに》C・D・E
そもそもどの女御方も自分が人より劣っているとお思いになるはずもなく、お一方お一方が魅力に溢れていらっしゃるがやや年嵩であられるのに引き換え、
《いと若ううつくしげにて 切に隠れたまへど・おのづから漏り見たてまつる》F・G
藤壺の宮はとても若く愛らしくいらして、懸命にお隠れになるが、魅力がおのずと漏れ出し若宮の目に留まるのでした。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った