文など作り交はして 桐壺08章18

2021-04-18

耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:相人光源氏

直列型:A→B→C→D:A→B→C→D

文など作り交はして 今日明日帰り去りなむとするに》A
漢詩などを詠み交わし、今日明日にも帰途に就こうという段に、


かくありがたき人に対面したるよろこび かへりては悲しかるべき心ばへを おもしろく作りたるに》B
相人がこのように稀有な相をお持ちの方に対面できた喜び、それだけに別れは悲しみがいや増すと、心の揺れを巧みに盛り込んだ作詩したのに応じて、


御子もいとあはれなる句を作りたまへる》C
御子も心のこもった対句をお作りになったので、


限りなうめでたてまつりて いみじき贈り物どもを捧げたてまつる》D
使者はこの上なく賞賛申し上げて、数々のすばらしい贈り物を御子に差し上げた。

  • 〈直列型〉:修飾 :倒置 
  • 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
  • 〈中断型〉//:挿入 :文終止・中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
  • 〈分配型〉A→B*A→C

 A→B:AはBに係る
 Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む
 ※直列型は、全型共通のため単独使用に限った

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