女皇女たち二ところ 桐壺08章11

2021-04-18

原文 読み 意味

女皇女たち二ところ この御腹におはしませど なずらひたまふべきだにぞなかりける

01116/難易度:☆☆☆

をむな-みこ-たち/ふた-ところ この/おほむ-はら/に/おはしませ/ど なずらひ/たまふ/べき/だに/ぞ/なかり/ける

皇女をお二方お産みであったが、この宮の美しさに比肩すべくもございません。

文構造&係り受け

主語述語と大構造

  • どなずらひたまふべきだにぞなかりける 二次元構造

〈女皇女たち二ところ〉この御腹[=弘徽殿の女御]におはしませ なずらひたまふべきだにぞなかりける

助詞と係り受け

女皇女たち二ところ この御腹におはしませど なずらひたまふべきだにぞなかりける

「なかりける」は意味的には「なずらふ」の単なる否定語。従って、同色にした。

女皇女たち二ところ こ御腹おはしませ なずらひたまふべきだになかりける

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

助動詞の識別:べき ける

  • べき:可能・べし・連体形
  • ける:呼び起こし・けり・連体形(「ぞ」の結び)
敬語の区別:御 おはします たまふ

女皇女たち二ところ この腹におはしませど なずらひたまふべき だに ぞなかりける

尊敬語 謙譲語 丁寧語

古語探訪

この御腹に 01116

弘徽殿の女御腹に。

だに 01116

抜くことはおろか、並ぶことさえ。

Posted by 管理者