女皇女たち二ところ 桐壺08章11
目次
原文 読み 意味
女皇女たち二ところ この御腹におはしませど なずらひたまふべきだにぞなかりける
01116/難易度:☆☆☆
をむな-みこ-たち/ふた-ところ この/おほむ-はら/に/おはしませ/ど なずらひ/たまふ/べき/だに/ぞ/なかり/ける
皇女をお二方お産みであったが、この宮の美しさに比肩すべくもございません。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- どなずらひたまふべきだにぞなかりける 二次元構造
〈女皇女たち二ところ〉この御腹[=弘徽殿の女御]におはしませど なずらひたまふべきだにぞなかりける
助詞と係り受け
女皇女たち二ところ この御腹におはしませど なずらひたまふべきだにぞなかりける
「なかりける」は意味的には「なずらふ」の単なる否定語。従って、同色にした。
女皇女たち二ところ この御腹におはしませど なずらひたまふべきだにぞなかりける
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
助動詞の識別:べき ける
- べき:可能・べし・連体形
- ける:呼び起こし・けり・連体形(「ぞ」の結び)
敬語の区別:御 おはします たまふ
女皇女たち二ところ この御腹におはしませど なずらひたまふべき だに ぞなかりける
尊敬語 謙譲語 丁寧語
古語探訪
この御腹に 01116
弘徽殿の女御腹に。
だに 01116
抜くことはおろか、並ぶことさえ。