いとかうしも見えじ 桐壺07章07
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:帝
分岐型:A→B→C→(D→)E:A→B→C→E、D→E
《いとかうしも見えじと思し静むれど》A
帝は人からそんな風には見られまいと気持ちを静めようとなさるが、
《さらにえ忍びあへさせたまはず》B
少しも我慢おできにならず、
《御覧じ初めし年月のことさへかき集め よろづに思し続けられて》 C
あの方と初めて契りを交わした日まで遡り、ありとあらゆる追想に耽られて、
《時の間もおぼつかなかりしを かくても月日は経にけりと》 D
往事は束の間もいたたまれなかったが、それでも月日は過ぎ行くものかと、
《あさましう思し召さる》E
我が身ながらあきれてしまわれるのでした。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った