右近の司の宿直奏の 桐壺07章20
目次
原文 読み 意味
右近の司の宿直奏の声 聞こゆるは丑になりぬるなるべし
01100/難易度:☆☆☆
うこん-の-つかさ/の/とのゐまうし/の/こゑ きこゆる/は/うし/に/なり/ぬる/なる/べし
右近の司の宿直を申し上げる声が聞こえるからは、丑の刻になったのであろう。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- は…になりぬるなるべし 二次元構造
右近の司の宿直奏の声 聞こゆる〈[の]〉は 丑になりぬるなるべし
助詞と係り受け
右近の司の宿直奏の声 聞こゆるは丑になりぬるなるべし
右近の司の宿直奏の声 聞こゆるは丑になりぬるなるべし
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
助動詞の識別:ぬる なる べし
- ぬる:完了・ぬ・連体形
- なる:断定・なり・連体形
- べし:推量・べし・終止形
敬語の区別:宿直奏
右近の司の宿直奏の声 聞こゆるは丑になりぬる なる べし
尊敬語 謙譲語 丁寧語
古語探訪
右近の司の宿直奏の声 01100
夜の警備は午後九時頃(亥の一刻)から十二時半頃(子の四刻)までが左近の衛府が担当し、午前一時頃(丑の一刻)から午前四時半頃(寅の四刻)までは右近の衛府が担当した。すなわち、ここは左近の衛府から右近の衛府に替わったことで、丑の刻(午前一時頃)が来たことを知ったのである。