右近の司の宿直奏の 桐壺07章20

2021-04-18

原文 読み 意味

右近の司の宿直奏の声 聞こゆるは丑になりぬるなるべし

01100/難易度:☆☆☆

うこん-の-つかさ/の/とのゐまうし/の/こゑ きこゆる/は/うし/に/なり/ぬる/なる/べし

右近の司の宿直を申し上げる声が聞こえるからは、丑の刻になったのであろう。

文構造&係り受け

主語述語と大構造

  • は…になりぬるなるべし 二次元構造

右近の司の宿直奏の声 聞こゆる〈[の]〉は 丑になりぬるなるべし

助詞と係り受け

右近の司の宿直奏の声 聞こゆるは丑になりぬるなるべし

右近宿直奏声 聞こゆるなりぬるなるべし

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

助動詞の識別:ぬる なる べし

  • ぬる:完了・ぬ・連体形
  • なる:断定・なり・連体形
  • べし:推量・べし・終止形
敬語の区別:宿直奏

右近の司の宿直奏の声 聞こゆるは丑になりぬる なる べし

尊敬語 謙譲語 丁寧語

古語探訪

右近の司の宿直奏の声 01100

夜の警備は午後九時頃(亥の一刻)から十二時半頃(子の四刻)までが左近の衛府が担当し、午前一時頃(丑の一刻)から午前四時半頃(寅の四刻)までは右近の衛府が担当した。すなわち、ここは左近の衛府から右近の衛府に替わったことで、丑の刻(午前一時頃)が来たことを知ったのである。

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