いとすさまじうもの 桐壺07章16

2021-04-18

原文 読み 意味

いとすさまじうものしと聞こし召す このごろの御気色を見たてまつる上人女房などは かたはらいたしと聞きけり

01096/難易度:☆☆☆

いと/すさまじう/ものし/と/きこしめす このごろ/の/み-けしき/を/み/たてまつる/うへびと/にようばう/など/は かたはらいたし/と/きき/けり

ひどく神経に障り不快だと帝はお感じになる。近頃帝のご様子を拝し申し上げる殿上人や女房たちは、はらはらしながら楽器の音を耳にするのだった。

文構造&係り受け

主語述語と大構造

  • と聞こし召す 二次元構造|は…と聞きけり 二次元構造

〈[帝]〉いとすさまじうものしと聞こし召す | このごろの御気色を見たてまつる〈上人女房など〉は かたはらいたしと聞きけり

助詞と係り受け

いとすさまじうものしと聞こし召す このごろの御気色を見たてまつる上人女房などは かたはらいたしと聞きけり

いとすさまじうものし聞こし召す こごろ御気色見たてまつる上人女房など かたはらいたし聞きけり

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

助動詞の識別:けり

  • けり:呼び起こし・けり・終止形
敬語の区別:聞こし召す 御

いとすさまじうものしと聞こし召す このごろの気色を見たてまつる上人女房など は かたはらいたしと聞きけり

尊敬語 謙譲語 丁寧語

古語探訪

すさまじう 01096

勢いが手に負えない感覚。

ものし 01096

邪魔で動かせないことから来るいらだちの感情。

このごろの御気色を見たてまつる上人女房など 01096

「このごろの御気色を見たてまつる」とするのは、帝が特に心を許した者たちであろう。「心にくき限りの女房四五人さぶらはせたまひて/01082」とある。

上人 01096

殿上人。

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