命婦はまだ大殿籠も 桐壺07章01

2021-04-18

原文 読み 意味

命婦は まだ大殿籠もらせたまはざりけると あはれに見たてまつる

01081/難易度:☆☆☆

みやうぶ/は まだ/おほとのごもら/せ/たまは/ざり/ける/と あはれ/に/み/たてまつる

命婦は、帝がまだお休みになっておいででなかったのか、とおいたわしい思いで帝を拝する。

文構造&係り受け

主語述語と大構造

  • は…とあはれに見たてまつる 二次元構造

〈命婦〉は @〈[帝]〉まだ大殿籠もらせたまはざりける@ あはれに見たてまつる

助詞と係り受け

命婦は まだ大殿籠もらせたまはざりけると あはれに見たてまつる

命婦 まだ大殿籠もらたまはざりける あはれに見たてまつる

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

助動詞の識別:せ ざり ける

  • :尊敬・す・連用形
  • ざり:打消・ず・連用形
  • ける:呼び起こし・けり・連体形(「ことよ」などの省略)
敬語の区別:大殿籠もる せたまふ たてまつる

命婦は まだ大殿籠もらたまはざり ける と あはれに見たてまつる

尊敬語 謙譲語 丁寧語

古語探訪

大殿籠もらせたまはざりける 01081

「大殿籠もる」+「せたまふ/最高敬語」+「ず」+「けり」。夕方月が出た頃にでかけ、おそらく深夜にもどったが、帝はまだ休まれていなかった。

あはれ 01081

深い共感、同情より生じる感情。

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