生まれし時より思ふ 桐壺06章05
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:桐壺更衣/故大納言(桐壺更衣の父君)/母君
分岐型:A→B→(C→D→)E:A→B→E、C→D→E
《生まれし時より思ふ心ありし人にて》A
生まれた時から望みをかけてきた娘で、
《故大納言いまはとなるまでただ》 B
父の亡き大納言が今際(いまわ)の際まで、
《この人の宮仕への本意かならず遂げさせたてまつれ》 C
ただこの人を宮仕えへに出す宿願必ず遂げて差し上げよ。
《我れ亡くなりぬとて口惜しう思ひくづほるなと》 D
私が亡くなったとて不甲斐なく節を曲げてはならないと、
《返す返す諌めおかれはべりしかば》E
返す返す諌めおかれましたから、
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った