参りてはいとど心苦 桐壺05章08
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:典侍(命婦以前の勅使)/命婦/帝
分岐型:A→B→(C→)D→E:A→B→D→E、C→D
《参りてはいとど心苦しう心肝も尽くるやうになむと・典侍の奏したまひしを》A・B
お訪ねしましてはますます心が痛み魂も消え入りそうでと、以前典侍が奏上なさっていましたが、
《もの思うたまへ知らぬ心地にも・げにこそいと忍びがたうはべりけれとて》 C・D
情理にうといふつつか者にも、全くもって忍びがたかろうと存じますと言い、
《ややためらひて 仰せ言伝へきこゆ》E
しばし心を静めてから、命婦は帝の仰せごとをお伝え申し上げる。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った