若宮のいとおぼつか 桐壺05章10

2021-04-18

耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:光の君母君(帝の反対勢力)命婦

分岐型:A→B+C→D→E→F:A→B+C→D→E→F

若宮のいとおぼつかなく 露けき中に過ぐしたまふも 心苦しう思さるるを》A
若宮が何とも気がかりなまま、露深い里で泣きぬれてお過ごしになるのも、おいたわしくお思いですのに、

とく参りたまへなど はかばかしうものたまはせやらず むせかへらせたまひつつ》B
早くご参内なさいなどと、はっきり口になさりもせず、むせ返ってしまわれながら、

かつは人も心弱く見たてまつるらむと思しつつまぬにしもあらぬ》C
方や心弱い帝だと人も見ることだろうねと、はた目が気にならぬでもないご様子がお気の毒で、

御気色の心苦しさに・承り果てぬやうにてなむまかではべりぬるとて・御文奉る》D・E・F
承り果てぬまままかり越した次第ですと、帝のお手紙をお渡しする。

  • 〈直列型〉:修飾 :倒置 
  • 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
  • 〈中断型〉//:挿入 :文終止・中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
  • 〈分配型〉A→B*A→C

 A→B:AはBに係る
 Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む
 ※直列型は、全型共通のため単独使用に限った

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