もの思ひ知りたまふ 桐壺04章08
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:中立の女御たち(もの思ひ知りたまふ人々)/桐壺更衣の思い出/帝
分岐型・中断型:A→B+C→D|/E→F/:A→B+C→D、D、E→F
《もの思ひ知りたまふは》 A
ものごとをしっかりと判断なさる女御方は、
《様容貌などのめでたかりしこと・心ばせのなだらかにめやすく憎みがたかりしこと》B・C
姿や顔立ちの美しかったこと、気立てが穏やかで欠点がなく憎めなかったことなどを、
《など今ぞ思し出づる》D
今になって懐かしく思い出しになった。
《さま悪しき御もてなしゆゑこそ・すげなう嫉みたまひしか》E・F
正視に耐えない帝のご寵愛ゆえ心なくそねんだりもされたのだろうか。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った