むなしき御骸を見る 桐壺04章04
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:桐壺更衣/母北の方/御送りの女房
分岐型:A→B+C→D→E→F:A→B+C→D→E→F
《むなしき御骸を見る見る・なほおはするものと思ふがいとかひなければ》 A
虚しくなった亡骸(なきがら)をこの目にしながらも、なおも生きていらっしゃるものと思うのは甲斐がないので、
《灰になりたまはむを見たてまつりて・今は亡き人とひたぶるに思ひなりなむと》B・C
灰におなりになるのを見申し上げて、今は帰らぬ人ときっぱり思い切ろうと、
《さかしうのたまひつれど・車よりも落ちぬべうまろびたまへば》 D・E
心とは裏腹に気丈に挨拶なされたが、牛車より降りる際に転げ落ちそうにされたのを、
《さは思ひつかしと人びともてわづらひきこゆ》 F
そんなことだと思っていたと、人々は慰めようがなく持て余すのでした。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った