息も絶えつつ聞こえ 桐壺03章09
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:桐壺更衣/帝/修験者/不明ながら帝つきの女官(上宮仕へ人)
分岐型:A→B→C→(D→)E→F:A→B→C→E→F、D→E
《息も絶えつつ・聞こえまほしげなることはありげなれど いと苦しげにたゆげなれば》A・B
息も絶え絶えに、申し上げておきたいことがおありの様子ながら、どうにも苦しげで辛そうなので、
《かくながらともかくもならむを 御覧じはてむと思し召すに》 C
このままどうなれ結果を見届けようと、帝は決心なさるが、
《今日始むべき祈りども さるべき人びとうけたまはれる 今宵よりと・聞こえ急がせば》 D・E
今日始めねばなりませぬご祈祷など、例の立派な験者たちが承っております、今宵にもと側女がせき立て申し上げるので、
《わりなく思ほしながら まかでさせたまふ》F
気持ちの納めようもないご心痛ながら、退出をお許しになったのです。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った