おぼえいとやむごと 桐壺02章05
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:帝/桐壺更衣
分岐型・中断型・反復型:A→B→(C|+D→)~BE→F:A→B→~BE→F、C|+D→~BE(EはBの言い換え)
《おぼえいとやむごとなく 上衆めかしけれど》A
帝からの引きはこれ以上にないほどで、女御の風格をお備えでしたのに、
《わりなくまつはさせたまふあまりに》B
帝がむやみと側にお留になるばかりに、
《さるべき御遊びの折々 何事にもゆゑある事のふしぶしには まづ参う上らせたまふ》 C
立派な管絃の会の折りや格式あるどんな行事にも真っ先にこの方をお召し上げになる、
《ある時には大殿籠もり過ぐして やがてさぶらはせたまひ》 D
時には共寝したまま起きそびれそのまま側仕えをおさせになるなど、
《などあながちに御前去らずもてなさせたまひしほどに》E
強引にお手元からお放しにならないうちに、
《おのづから軽き方にも見えしを》F
おのずと品下る方と見られもしたものですが、
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った