一の皇子は右大臣の 桐壺02章03
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:一の皇子/世間/この君(光の君)/帝
中断型・分配型:A→B→C→D*E:A→B→C→D、*C→E
《一の皇子は右大臣の女御の御腹にて・寄せ重く疑ひなき儲の君と 世にもてかしづききこゆれど》A・B
第一皇子は右大臣家の娘である女御がお産みの御子で世の信頼が厚く、紛がうことなき次期皇太子だと、世間は大切に慈しみ申し上げているけれど、
《この御にほひには並びたまふべくもあらざりければ・おほかたのやむごとなき御思ひにて》C・D
若宮が放つ魅力には及ぶべくもないことなので、第一皇子は公(おおやけ)として相応に尊ばれたのに対して、
《この君をば私物に思ほしかしづきたまふこと限りなし》E
この宮は秘蔵子として慈しみお育てになるご愛情には限りがございませんでした。
- 〈直列型〉→:修飾 #:倒置
- 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
- 〈中断型〉//:挿入 |:文終止・中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
- 〈分配型〉A→B*A→C
A→B:AはBに係る
Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
※係り受けは主述関係を含む
※直列型は、全型共通のため単独使用に限った