この君の御童姿いと 桐壺10章01
目次
原文 読み 意味
この君の御童姿 いと変へまうく思せど 十二にて御元服したまふ
01141/難易度:☆☆☆
この/きみ/の/おほむ-わらはすがた いと/かへ-ま-うく/おぼせ/ど じふ-に/に/て/おほん-げんぷく/し/たまふ
この宮の童子のお姿を変えたくないと帝は強いお思いでおられたけれど、十二歳でご元服なされた。
文構造&係り受け
主語述語と大構造
- ど…にて御元服したまふ 三次元構造
〈[帝]〉この君の御童姿 いと変へまうく思せど 〈[光源氏]〉十二にて御元服したまふ
助詞と係り受け
この君の御童姿 いと変へまうく思せど 十二にて御元服したまふ
この君の御童姿 いと変へまうく思せど 十二にて御元服したまふ
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
助動詞の識別:φ
敬語の区別:御 思す 御 たまふ
この君の御童姿 いと変へまうく思せど 十二に て御元服したまふ
尊敬語 謙譲語 丁寧語
古語探訪
童姿 01141
元服前の髪型(角髪みずら)や童子用の脇のあいた闕腋の袍(けつえきのほう)を着る。
変へまうく 01141
変えることを憂く思う。
元服 01141
加冠、初冠、初元結の異称がある様に、初めて髻(もとどり)を結い、冠をつける。袍も脇の下を縫った縫腋の袍(ほうえきのほう)に変わる。