朝夕の宮仕へにつけ 桐壺01章04

2021-04-24

耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:桐壺更衣人(女御や更衣)

中断型・分配型:/A→/B→C→D*E:A、B→C→D、*C→E

朝夕の宮仕へにつけても 人の心をのみ動かし 恨みを負ふ積もりにやありけむ》A
朝夕の宮仕えにつけても、女房たちの心を掻き乱し、恨みをこうむることが度重なったせいだろうか、


いと篤しくなりゆき もの心細げに里がちなるを》B
具合はひどくなるばかりで、後見のない心細さに打ちひしがれながら里へ帰りがちになる姿に、


いよいよあかずあはれなるものに思ほして》 C
帝はますます癒しようもなく愛しさをつのらせ、


人のそしりをもえ憚らせたまはず》D
周囲がもらす陰口も気にとめるご様子なく、


世のためしにもなりぬべき御もてなしなり》E
後の世までの語りぐさともなりかねないご寵愛でした。

  • 〈直列型〉:修飾 :倒置 
  • 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
  • 〈中断型〉//:挿入 :文終止・中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
  • 〈分配型〉A→B*A→C

 A→B:AはBに係る
 Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む
 ※直列型は、全型共通のため単独使用に限った

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